2016年04月22日
王道を行く、特殊作戦ですか
どうも、フライです。
最近は深刻なナイロン、エアガン不足で苦しい日々を送っております。これも明日の高額機器へ向けての大ジハード的なものなのでしかたないですね(意味不明)
さて、今回は以前にも書きました「特殊作戦」とは?について自分なりの意見を書いてみようと思います。といいますのも「特殊作戦」の概念は「戦略的」なのか「戦術的」なのかという観点で分けて考えた場合、両者には大きな差が生まれると考えられるためです。
私のイメージを簡潔に表現いたしますと・・・
「戦略的」特殊作戦とは・・・
第22 MEUの心理戦部隊(wikiより)
『ゼロ・ダーク・サティ」のチャップマン基地でのシーン
が代表的なものになるかと思われます。
対して、「戦術的」特殊作戦とは・・・
LZHでの一コマ
ISOFと思われる隊員(頭のスクリーミング・イーグルが意味深といいますか味ありますね!)
になります。
■「戦略的」特殊作戦
大分、分かりにくいイメージかもしれませんが「戦略的」とは相手の心理把握やエスピオナージ、サボタージュをはじめとする相手の行動を妨害する行為(個人的には積極的な戦闘を伴わず、相手にダメージを与えることができる特殊作戦)をイメージしています。
■「戦術的」特殊作戦
「戦術的」特殊作戦とは軍の特殊部隊が付与されている、SRやCOIN、DA、CT、FIDなどの任務でかつ、積極的な戦闘を行うことで相手の行動を阻害、排除する行動をイメージしています。
■分別は不可能?
「戦略的」、「戦術的」特殊作戦には共通点が多く存在し、単純には分別することができない点も多く存在します・・・また、もう一つの考え方としては「軍」が行う特殊作戦と「軍以外」が行う特殊作戦に分けてもいいかもしれません。しかし、国防総省のタスクフォース・オレンジ(グレイ・フォックス)と呼ばれたことのある情報部隊やCIAのSADをはじめとする準軍事組織や外注の契約会社といった微妙な部分もあり、一概にはなんともといった現状です・・・
■CIAによる特殊作戦
また、マーク・マゼッティ氏による『CIAの秘密戦争――「テロとの戦い」の知られざる内幕』によればCIA関係者(復権を狙う元職員などなど)がCODっぽいゲームを制作して中東地域で「テロと戦う政府は正しい。」という認識を刷り込むことを目的とした心理作戦を実行したことやソマリアの氏族地図の作成を目的とした情報作戦など不思議な作戦を数多く行っていたようです。
特にCIAが行った特殊作戦ともいえる事案は2011年1月27日にパキスタン東部の町、ラホールで発生したレイモンド・デービスによる発砲事件とその裏側や解決方法などはまさに「戦略的」特殊作戦ともいえるものであったと考えられます。
逮捕されたレイモンド・デービス氏。デービス氏はCIAとISI、現地の裁判所のギリギリの攻防戦により釈放されたのちに帰国する。
とまぁ、好き勝手書いてきましたが9.11後に行われた特殊作戦は従来の作戦よりもより複雑かつ大規模に行われており、ボブ・ウッドワードの『オバマの戦争』によれば幾つもの作戦が同時並行で行なわれているといった有様だったそうです。この辺を知っているとオバマ大統領も平和主義な大統領というより現実主義的で冷酷ともいえる一面があったことなどもわかりアメリカ政治を研究する上でもなかなか面白いように思えます。
■まとめ
自衛隊の「護衛艦」が多くの種類の船舶を指し示すように「特殊作戦」も多くの種類の作戦を指し示しています。しかし、それでもある一定レベルで「戦略的」、「戦術的」を分別することは可能であると考えられ、今後も研究を続けていきたいと思います。
読んでいただいてありがとうございます!
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■参考文献
・マーク・マゼッティ『CIAの秘密戦争――「テロとの戦い」の知られざる内幕』
・菅原出「映画さながらの街中の発砲事件 犯人は「CIAスパイ」緊張高まる米国とパキスタン」『日経ビジネス オンライン』
Posted by フライ大尉 at 22:44│Comments(0)
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